磁界

が消えた。

その男は属するコミュニティ全てにおいて冴えない男であったので、

消えたところで大した騒ぎにはならなかった。

男はかつて一度だけ寝たことのある女に「俺が消えても世界は変わらない」と、ありふれた三文小説みたいなことをいい年して呟いたが、

まさにその通りであった。

ああ無情——

 

って、ところがどっこい。

人は生きていれば、どうあがいても他人に影響を及ぼしてしまうもの。

結局、みんな男の磁界に住んでいて、男も誰かの磁界に住んでいて、

だから消えてしまった。

 

 

なお、「男=登場しない主人公」に関しては、

各々で存分にご想像くださいませ。

 

 

 

●出演

ヨウラマキ(KAKUTA)

山脇唯

岩田裕耳(電動夏子安置システム)

鈴木アメリ(犬と串)

浅井伸治(劇団チョコレートケーキ)

榊菜津美

小笠原東院健吉(劇団風来ズ)

秋本雄基(アナログスイッチ)

 

田中嘉治郎(リボルブ方式)

村上航(猫のホテル/表現さわやか)

 

 ☞役者紹介 

 

●スタッフ

本・演出:今城文恵/舞台監督:鳥養友美/照明:内山唯美(劇団銀石)/音響:角田里枝/宣伝美術:伊藤良介/イラスト:石田翠/制作:mono.TONE/制作協力:会沢ナオト/企画・製作:浮世企画/協力:アスタリスク、アナログスイッチ、犬と串、イマジネイション、KAKUTA、GiFT、劇団チョコレートケーキ、劇団風来ズ、電動夏子安置システム、猫のホテル、表現さわやか、リボルブ方式



アンケートから

●とても楽しめました。今城の作品にますますひかれております。次回も楽しみです!(アサイさんの魅力にドキドキした)

●いいお芝居でした。芸達者な役者がこんな狭い空間で珠玉の演技を見せてくれるんですから・・・

●面白かったです。もうちょっと自信もって生きようと思いました。

●色んな人間模様が見れて面白かったです。気づいたら自分を重ねてました。

●面白かったー!!意外とそんなにダメな人たちに感じない私はやばいかもしれないなー。同じ人が違うところにいて違う風に見えるのが巧いと思った。あと同じとこでも「30万」で急に違って見えちゃう。そう見えちゃった自分の内面にびっくりするところまで計算されてる気がした。

●とっても楽しくて、日常のリアリティサさがたまらなく、夢中で見ちゃいました。

●密度こく面白かった!!です!山脇さんの床ふきだけで心揺さぶられた・・・名演!脚本演出ますますキレアジ増す!

●地味だけどすごくしっくり来る作品でした。感動するっていうのとは一寸違って、後からいろいろジワジワ来る気がしています。

●ぎゅっと濃くて素敵でホロ苦い。面白かった

●素晴らしかったです。生きている舞台でした。

●大人の世界の難しさをシュールに詰め込んだ感じ いいオンナと駄目男(自分のようだ)の詰め込み方が良かった!

●コミカルに影がある、楽しい作品でした。人間味というものが溢れててふわっとした心地です。

●キャストの方々皆が役に合ってて、本当に面白かったです。毎回一番面白いと思って新作を見させて頂いてますが、今回も最高でした。選曲も本当センスが良くて大好きです。

●男が登場しないというのはこういうことか!と思いました。どのエピソードも良かったー台本買って帰ります。ヨウラさん村上さんがごひいきなので、おふたりが指しのシーンはもう最高でした。あそこの村上さんのテンションにはぐっと引き込まれまして、泣くところではないだろうと思いつつなんだか泣かされました。